認知症高齢者の方への支援のコツ【気を付けるべき4つのポイント】

こんにちは、カピまるです。

今回は認知症高齢者の方への支援の仕方について解説していきます。

さらなる認知症や記憶障害の進行を予防するためにも、ポイントを踏まえた適切な支援を行うことが極めて重要です。

「最近祖父母が物忘れが酷くなっている気がするなぁ」

「ダメだと分かっててもすぐイライラしちゃうし、どう接したらいいか分からないよ…」

自分は現在、作業療法士として介護老人保健施設に勤務し、認知症高齢者の方の支援に努めています。

本記事ではこれまでの経験を踏まえながら、作業療法士の視点から適切な支援を行う4つのポイントについてまとめていきます。

ご自身の現在の状況と照らし合わせながら、今後の支援に役立てていただければ幸いです。

認知症の記憶障害と物忘れとの違いや概要は、以下の記事をご覧下さい↓↓

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支援を受ける立場の気持ちとして

認知症を有する高齢者に限らず、支援を受ける立場にある人の気持ちを理解することは、友好な関係性の中で支援を行うためには不可欠です。

では支援を受ける認知症高齢者の方が抱える気持ちとして、どのようなことが考えられるでしょうか。

認知症等によって記憶障害が見られるようになると、これまで日常生活の中で当たり前に行えていたことが徐々に出来なくなります。

例えば「家族や友人との約束を忘れてしまう」、「時間や場所が理解出来ない」、「最近の記憶がない。ご飯を食べたことも覚えてない」といったことが増えます。周囲の人との間でトラブルが生じたり、コミュニケーションが上手く取れなくなる経験を繰り返しやすくなります。

そうすることで漠然とした不安感が生じ、悩みやストレスを抱えやすくなります

精神的側面に対して介入し情緒を安定させるためには、その方に対する周囲の方の接し方が極めて重要です。ご本人のプラスな要素を積極的に引き出し、主体的に日常生活を楽しく過ごせるように心掛けましょう。

支援を行う上での4つのポイント

では作業療法士である自分が考える、認知症高齢者の支援を行う上で気を付けるべき5つのポイントを以下にまとめていきます。

  • 相手のことを頭ごなしに否定しない
  • 相手に実年齢を意識させ過ぎない
  • 間違いや失敗を事細かに指摘しない
  • 便利な道具を生活に取り入れ、暮らしやすい環境を作る

では1つずつ解説していきます。

相手のことを頭ごなしに否定しない

まず1つ目は、「相手のことを頭ごなしに否定しない」です。

これは支援を行う上で最も基本的なことではありますが、怠ってしまいやすい部分でもあると思います。

認知症高齢者の方々は、ほとんどの場合、自身に記憶障害があることを自覚していません。抜け落ちてしまった記憶というのは、本人にとってはなから存在しないことと同じなのです。

しかし本人としてはどうしても憶えられず気になったり不安を感じるため、短期間の間に、何度も同じことを繰り返し尋ねてしまうのです

大切なのは、そのような時に周囲の人が頭ごなしに否定せず、落ち着いて、まるで初めて言うかのように対応することです。相手の気持ちを理解し、きちんとした対応を取ることは、本人にとっての安心や日常生活を安定させることに繋がります。

相手に実年齢を意識させ過ぎない

2つ目は、「相手に実年齢を意識させ過ぎない」です。

1つ目の「頭ごなしに否定しない」と少し重なりますが、例えば施設に入所している80代の高齢者の方が以下のようなことを話していたとします。

私はまだ60歳だぞ。どうしてここで住まなきゃいけないんだ。

早く家に帰らせてくれよ。

いやいや、○○さんは今80歳ですよ?家にはまだ帰れません。体調が良くなるまでもう少しここにいましょうよ。

何となく冷たく接しているような感じがしますね(笑)。

認知機能低下による影響もあって、上記のように自身の年齢を正しく認識出来ていないことは割と多いです。

そうした相手に実年齡を自覚させようとすると、変に混乱を招くことがあるので控えた方が良いと思います。上記の例では、変に年齢を正そうとせず「そうでしたか」と話を受け止めるのが得策かと思います。

普段の会話の中では、「お仕事は何をされてましたか?」「昔はどちらに住んでましたか?どんな風に過ごしてましたか?」といったように、過去の話からその方がどの程度の過去まで遡っているのか、探ってみると良いかもしれません。

間違いや失敗を事細かに指摘しない

3つ目は、「間違いや失敗を事細かに指摘しない」です。

普段から高齢者の方と接していると思うことが多々あるのですが、認知症高齢者の方は健康な方と比べて、周囲の人の言動に対しとても敏感に反応することがあります。

日頃のケアを行う介護士やリハビリ職員に対して、「○○さんの声は大きいし怖い」といった話はよく聞きますし、何度も繰り返し間違いや失敗を否定されたり叱られたりすると、「○○さんは嫌い」という負の感情が残るばかりです。

本人が失敗だと認識していないことに対し、介護者がむやみやたらに指摘したり叱ったりするべきではありません。こうした対応は、本人にとって強いストレスを招き、さらなる症状の発生・進行を促します。

支援を行う上では、相手の方に認知機能低下による病識の低下が生じている可能性を考慮し、間違いや失敗の指摘を減らすことが大切です。

そうすることで、易怒性や暴言といった症状を抑えることが出来ますし、お互いに安心して暮らしやすい環境を作ることが出来るのではないかと思います。

便利な道具を生活に取り入れ、暮らしやすい環境を作る

4つ目は、「便利な道具を生活に取り入れ、暮らしやすい環境を作る」です。

世の中には暮らしを便利にする様々な道具が普及しています。これらを上手く活用し日常生活に取り入れることによって、記憶障害が心身へ及ぼす負担を和らげることが出来ます。

例としていくつか紹介していきますので参考にしてみて下さい。

メモリーノート

メモリーノートでは、主に「予定管理」「行動管理(服薬の記録、やることリスト)」「行動記録(実際にやったことの記録)」「情報共有」を自己管理することを目的に使用します。

参考サイト:メモリーノートト by PT・OT・STニュース

行動の手がかり(思い出すためのヒント)が多い環境作りを心掛けましょう。

またこのメモを元に行動しやすいよう、重要な物や使用頻度の高い物の保管場所を決めてメモに残しておくことも効果的ではないかと思います。

電子時計

認知機能の低下が進むと、時計の針が読めなくなることがあるため、アナログ時計ではなくデジタル時計の使用がおススメです。

日付と日時が確認しやすいように、見やすい位置に置いておきましょう

また電子時計に備わっているアラーム機能も効果的です。薬を飲む時間やトイレに行く時間、ご飯を食べる時間等をあらかじめ設定し促すことで、日課や生活パターンを確立させることもおススメです。

病院や施設等ではよく見られる対応なので、是非活用してみて下さい。

外出カード

日常的に外出している方への支援であれば、上図のようあ外出カードの使用もおススメ出来ます。

カードに記載する内容は、主に以下のものになります。

  • 現在地と目的地
  • 目的地までの経路と目印となる建物
  • 乗り物の利用方法や時刻表、金額等
  • 注意点等

外出カードでは市販の地図、手書きの略図や道順書等を使用します。

必要時にすぐ確認出来るよう、首から掛けれるようにする等持ち歩き方を工夫しましょう。

最後に

本記事では、認知症高齢者の方への支援のコツとして、作業療法士の視点から4つのポイントについて解説しました。いかがでしたでしょうか。

支援を行う立場の人間として、支援を受ける立場にある人の気持ちを理解することは、友好な関係性を築く上で必要不可欠なことです。

本記事で紹介した4つのポイントを念頭に置きながら、認知症高齢者の方が安心して暮らすことが出来るような支援を心掛けていきましょう

カピまる

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