【肘関節の解剖】主な作用と筋肉、支配神経のまとめ【保存版】

こんにちは、かぴまるです。

今回は肘関節の解剖について、主な作用と筋肉、支配神経について解説していきます。

医療従事者として人体の構造について理解することは極めて重要です。しかし、とにかく覚えることが多く苦労してる方も多いのではないかと思います。

本記事では要点に絞ってまとめていきますので、是非自己学習の一環として知識の整理に役立ててみて下さい。

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肘関節の構造

肘関節は上腕骨、橈骨、尺骨によって構成される複関節です。関節包の中には、以下の関節が含まれています。

  • 腕尺関節
  • 近位橈尺関節(上橈尺関節)
  • 腕橈関節

肘関節は、肘の屈曲・伸展、前腕の回内・回外に働き、肩関節の運動と協働することによって手を多方向に運ぶことが出来ます。

関節構成する骨作用
腕尺関節上腕骨、尺骨屈曲・伸展
近位橈尺関節
(上橈尺関節)
橈骨、尺骨前腕回内・回外
腕橈関節上腕骨、橈骨屈曲・伸展

腕尺関節

腕尺関節( humeroulnar joint )は、上腕骨滑車と尺骨の滑車切痕との関節で、蝶番関節として機能します。

肘関節の主要な作用である屈伸運動に関与します。

近位橈尺関節(上橈尺関節)

近位橈尺関節(上橈尺関節)( proximal radioulnar joint )は、橈骨頭の関節環状面と尺骨の橈骨切痕との関節で、車軸関節として機能します。

橈骨と尺骨の遠位端にある下橈尺関節と協働して、前腕の回内・回外運動に関与します。

腕橈関節

腕橈関節( humeroradial joint )は、上腕骨小頭と橈骨頭上面の小窩との関節で、形態的には球関節として機能します。

しかし、腕橈関節は肘関節の屈伸運動と前腕の回内・回外運動に伴って追従運動を行うに過ぎません。

肘関節を補強する靭帯

肘関節を補強する靭帯は、以下の4つです。

  • 外側(橈側)側副靭帯
  • 内側(尺側)側副靭帯
  • 橈骨輪状靭帯
  • 方形靭帯

外側(橈側)側副靭帯

外側(橈側)側副靭帯( radial collateral ligament )は、上端が上腕骨外側上顆に付着する扇状の強い繊維側で、肘の内側からのストレス(内反)を制御し、肘関節を保護します。

内側(尺側)側副靭帯

内側(尺側)側副靭帯( ulnar collateral ligament )は、前・後部の2部とそれらを結ぶ横部からなり、肘の外側からのストレス(外反)を制御し、肘関節を保護します。

前部は上腕骨内側上顆と尺骨鈎状突起内側縁の間、後部は上腕骨内側上顆の後下部と肘頭内側縁の間、横部は肘頭内側縁と鈎状突起内側縁に付着します。

肘関節の屈伸の際、前部の長さはほとんど変化しないのに対し、後部の長さは約2倍まで変化し、屈曲位で最も長くなります。

橈骨輪状靭帯

橈骨輪状靭帯( annular ligament of radius )は、尺骨の橈骨切痕前縁と後縁に付着し、橈骨の関節環状面を輪状に取り巻く強力な靭帯です。

この靭帯の働きによって上橈尺関節が安定し、前腕の回内・回外運動を行うことが出来ます

そのため橈骨輪状靭帯の線維化や柔軟性低下は、回外筋等へ影響を及ぼします

橈骨頭がこの橈骨輪状靭帯から抜けて脱臼することを肘内障といいます。

幼児に特に発生しやすく、急に他人から腕を引っ張られた時などに起こりやすい外傷として知られています。

方形靭帯

方形靭帯( quadrate ligament )は、尺骨の橈骨切痕下端と橈骨頭の内側面とを結ぶ繊維側であり、橈骨の回旋を制御します。

肘関節の運動

肘関節の運動(作用)は以下の通りです。

肘関節の主な作用支配神経
上腕筋屈曲
(純粋な屈筋はこれのみ)
筋皮神経
C5~C7
外側は橈骨神経
C7
上腕二頭筋*屈曲
前腕の回外
筋皮神経
C5~C7
腕橈骨筋屈曲
前腕回内位での前腕の回外
前腕回外位での前腕の回内
橈骨神経
(C5)、C6、C7
上腕三頭筋**伸展橈骨神経
C6~C8
肘筋伸展橈骨神経
C6~C8
回外筋前腕の回外橈骨神経深枝
C5~C7(C8)
方形回内筋前腕の回内正中神経
(C6)、C7~T1
円回内筋屈曲
前腕の回内
正中神経
C6、C7

*:肩関節(上腕)の屈曲にも作用 **:肩関節(上腕)の伸展にも作用

外反肘・内反肘

肘関節を伸展し、前腕を回外した時に上腕と前腕の軸が作る角度を肘外偏角(肘外反角、キャリングアングル)と言います。

正常では肘がわずかに外反した状態(平均肘外偏角:男性10°、女性15°)よりも増大した状態は外反肘(20°以上)減少した状態は内反肘(0°以下)と呼ばれます。

外反肘内反肘
主な原因上腕骨外側顆骨折後の偽関節
発育障害
上腕骨顆上骨折後の変形治癒
症状・所見偽関節部の疼痛
可動域制限や不安定性
遅発性尺骨神経麻痺
不安定性
内反変形に加えて内旋変形
遅発性尺骨神経麻痺
治療骨接合術等矯正骨切り術等
備考Turner(ターナー)症候群でも見られるまれに先天異常を原因とする

視診で外反肘や内反肘を確認した際は、骨折の既往を確認し、X線像で変形を評価する必要があります。

最後に

本記事では、肘関節の解剖について主な作用と筋肉、支配神経についてまとめました。いかがでしたでしょうか。

全体に目を通す中で、ご自身の知識の整理に役立てていただければ幸いです。

カピまる

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