【作業療法士が徹底解説】フレイルとサルコペニアの違いとは?

こんにちは、カピまるです。

今回は、『フレイルとサルコペニアの違い』をテーマに解説していきます。

カピまる
カピまる

どちらも似ていて分かりにくいね。

N君
N君

2つのちがいについて教えてください!

  • フレイル、サルコペニアについて勉強したい方
  • 原因や症状について知りたい方
  • 2つのちがいが分からず、悩まれている方

上記に該当する方は、ぜひ最後までご覧いただき、今後の学習に役立ててください。

↓↓それぞれの概要について、以下の記事をご覧ください↓↓

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【復習】フレイルの概要

前回までの記事の内容について、復習していきます。

↓↓詳細については、以下の記事にまとめてあります↓↓

◎フレイルの語源

フレイルとは、老年医学分野で使用される「frailty」が語源とされています。

これを日本語訳すると、「虚弱」「衰弱」「老衰」といった意味になります。

カピまる
カピまる

身体機能が低下して、弱った状態のことだったね!

◎フレイルの定義

フレイルは、以下のように定義されています。

  • 医学的な症候群
  • 障がいではない
  • 僅かなストレスによって機能障害を生じる可能性がある状態
  • 適切な介入を行うことで、症状の維持・改善が可能な状態
  • 医療従事者がすみやかに気付くべき状態

フレイルとは、『加齢に伴い身体の予備能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態』のことを意味しています。

これはつまり、「no frailty(健康)」と「disability(身体機能障害)」の中間状態です。

N君
N君

この状態を『虚弱』『衰弱』『老衰』と言うんだ!

◎主な原因

フレイルの原因となる日常生活の例は、以下のとおりです。

  • 身体機能が低下する(筋力の低下⇒歩行速度の低下)
  • 慢性疾患(糖尿病、高血圧、呼吸器・循環器・脳血管疾患等)にかかる
  • 外出する機会が減る
  • 人と交流する機会が減る
  • 認知機能が低下する
  • 疲れやすくなる
  • 体重が減る
  • 偏った食生活となる(低栄養状態)

このように、

  • 加齢
  • 低栄養状態
  • 身体活動量の低下
  • 環境の変化

といった、さまざまな要因が相互に影響し合うことで発症するとされています。

サルコペニアの概要

続いて、サルコペニアの概要について復習していきます。

↓↓詳細については、以下の記事にまとめてあります↓↓

◎サルコペニアの語源

サルコペニアとは、「身体機能の低下がおこる状態」を指します。

ギリシャ語で『筋肉』を意味する「sarco」と『喪失』を意味する「penia」の造語です。

歴史はまだ浅く、1989年にアメリカの学会で初めて使用されたと言われています。

◎サルコペニアの定義

サルコペニアは、以下のように定義されています。

サルコペニアとは進行性、全身性に生じる骨格筋疾患で、転倒・骨折・身体障害および死亡率といった、有害な転帰の可能性増加と関連する

サルコペニアは、『加齢によって全身の筋肉量や筋力が低下し、身体能力が落ちた状態』です。

カピまる
カピまる

身体機能に対して、特に着目しているね!

サルコペニアは、高齢者の身体機能障害や転倒のリスク因子とされています。

◎サルコペニアの分類と主な原因

サルコペニアは、以下の2つに分類されます。

  • 原発性(一次性)サルコペニア
  • 二次性サルコペニア

それぞれについて、以下の表にまとめます。

原因主な原因
原発性(一次性)サルコペニア加齢加齢以外に明らかな原因がない
二次性サルコペニア活動寝たきり・活動性低下に伴う廃用性筋委縮
無重力状態など
栄養重症臓器不全(心臓、肺、肝臓、腎臓、脳)
炎症性疾患
悪性腫瘍
内分泌疾患 等に付随するもの
疾患筋委縮性側索硬化症
多発性筋炎
甲状腺機能亢進症
吸収不良
消化管疾患
食欲不振を起こす薬剤使用
タンパク質の摂取量不足 等

原発性(一次性)サルコペニアは、加齢に伴って生じるサルコペニアです。

加齢以外(活動、栄養、疾患)の明らかな影響はありません。

二次性サルコペニアは、『活動』『栄養』『疾患』による影響を受けるサルコペニアです。

臨床においては、「誤嚥性肺炎」に伴う二次性サルコペニアがよく見られます。

フレイルとサルコペニアの違い

カピまる
カピまる

概要について理解できた!

N君
N君

次は、2つのちがいについて教えてください!

フレイルとサルコペニアのちがいは、以下の表のとおりです。

フレイルサルコペニア
意味虚弱、衰弱、老衰加齢に伴う筋肉量の減少
診断基準体重低下(6ヶ月で2kg以上)
疲労感(訳もなく疲れた感じがする)
活動量低下
歩行速度低下(秒速1m以下)
筋力低下(男性28kg、女性18kg未満)
倦怠感
活動量低下
筋肉量の低下
握力低下(男性28kg、女性18kg未満)
歩行速度低下(秒速0.8m未満)

フレイルは、サルコペニアよりも広い範囲を含む概念です。

  • 身体機能に関する問題
  • 認知機能の衰えといった精神・心理的問題
  • 経済的困窮などの社会的問題

このように、様々な要因が相互に影響し合うことで発症します。

一方サルコペニアは、筋肉量の減少に伴う身体機能の低下に焦点を当てた概念です。

◎サルコペニアはフレイルの要因!?

カピまる
カピまる

フレイルで生じる筋力低下って、サルコペニアのこと?

フレイルの要素の1つとして、『筋力低下』が含まれます。

そのため『サルコペニアはフレイルの要因の1つ』として理解する必要があります。

  • フレイル…身体機能以外の要素もすべて含んだ虚弱状態
  • サルコペニア…身体機能が低下した状態

この2つについては、しっかりと整理しておきましょう。

共通する予防方法

フレイルとサルコペニアに共通する予防のポイントは、以下の3点です。

  • バランスの取れた食事
  • 適度な運動
  • 社会参加

2つの発症に対して、特に大きな影響を与えるのは、

  • 身体的要素
  • 精神的要素
  • 社会的要素

という3つの要素です。

↓↓それぞれの予防法の詳細は、以下の記事をご覧ください↓↓

さいごに

本記事では、『フレイルとサルコペニアの違い』をテーマに解説しました。いかがでしたでしょうか。

本記事を、今後の学習に役立てていただければ幸いです。

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