【解説】ロコモティブシンドロームの概要【症状・原因・評価まとめ】

こんにちは、カピまるです。

今回は『ロコモティブシンドロームの概要』をテーマに、主要な症状や原因、評価についてまとめていきます。

最近『ロコモ』って言葉をよく聞くけど何…?

フレイルとはどう違うの??

フレイルの概要については、以下の記事を参考にして下さい↓↓

『フレイル』をはじめ、超高齢社会である我が国においては、こうした健康に関連する概念が数多く存在します。

本記事では、ロコモティブシンドローム(ロコモ)についてポイントを押さえながら分かりやすくまとめていきます。

是非最後までご覧いただき、今後の生活に役立てて下さい。

スポンサーリンク

ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の概要

ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは、運動器の障害によって移動機能が低下した状態のことを指します。

ロコモーション(locomotion:移動すること)とロコモティブ(locomotive:移動する能力があること)から出来た造語です。

つまり、『移動するための能力が不足し、また衰えたりした状態』です。

こうした状態では、骨や関節の病気、筋力の低下、バランス能力の低下によって転倒・骨折しやすく、要介護状態となる危険性が高いとされています。

日本整形外科学会はこうした実情を国民に周知すること、さらに発症の予防を目的として、2007年にこの概念を提唱しました。

補足:運動器とは?

人間の身体は機能ごとに担う部位が異なります。

  • 酸素を取り込み二酸化炭素を排出する『呼吸器』
  • 酸素や栄養、老廃物を運ぶ血液を流す『循環器』
  • 食物を消化、吸収する『消化器』

『運動器』とは、骨や関節、筋肉、神経等から構成され、人間の身体を自由に動かすための機能です。

これらは連動して機能するため、どこかに障害が生じると身体の動きに不自由が生じてしまいます。

主な症状と原因疾患

ロコモティブシンドロームの主な症状としては、以下のようなものが挙げられます。

症状
  • 痛み / 痺れ
  • 関節可動域制限
  • 柔軟性低下
  • 姿勢悪化(関節・脊椎の変性)
  • 骨量減少
  • 筋力低下
  • バランス能力低下

またロコモティブシンドロームの原因疾患には、以下のものが挙げられます。

原因疾患
  • 変形性関節症
  • 骨粗鬆症
  • 易骨折性
  • 易転倒性
  • 変形性脊椎症
  • 脊柱管狭窄症
  • 長期臥床による運動器機能低下(廃用)

ロコモティブシンドロームでは、関節痛や背部痛、関節・脊柱の機能低下と、それに伴う歩行速度の低下等の症状が見られます。

移動機能が低下することで、歩行時に転倒しやすくなる等、日常生活や社会参加に大きな影響が及び、要介護状態となる恐れもあります。

ロコモティブシンドロームの評価

では次に、ロコモティブシンドロームに用いられている評価を紹介します。

1.ロコチェック

まず1つ目は、日本整形外科学会で紹介されている『ロコチェック』です。

項目
  1. 片脚立ちで靴下が履けない
  2. 家の中でつまずいたりすべったりする
  3. 階段を上がるのに手すりが必要である
  4. 家のやや重い仕事が困難である
  5. 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
  6. 15分くらい続けて歩くことが出来ない
  7. 横断歩道を青信号で渡り切れない

この評価では、主に骨や関節、筋肉といった運動器の衰えを調べることが出来ます。

1つでも当てはまる場合には、ロコモティブシンドロームの疑いがあります。

2.立ち上がりテスト

2つ目は、『立ち上がりテスト』です。

主に下肢筋力を測定しており、決まった高さから片脚もしくは両脚で立つことが出来るかどうかを判定します。

実施方法

<両脚テスト>

  • まず40cmの台に両腕を組んで腰かける。この時両脚は肩幅くらいに広げ、床に対して脛(すね)がおよそ70°になるようにする。
  • 反動を付けずに立ち上がり、そのまま3秒間保持する。

<片脚テスト>

  • 40cmの台で両脚で立ち上がれたら、片脚テストに移る。
  • 両脚テスト時の姿勢に戻り、左右どちらかの脚を上げる。反動を付けずに立ち上がり、そのまま3秒間保持する。

40cmの台で実施出来た場合、10cmずつ台を低くしていきます。

両脚もしくは片脚立ちが出来る1番低い台を、テストスコアとして記録します。

3.2ステップテスト

3つ目は、『2ステップテスト』です。

このテストでは歩幅を計測することに加えて、下肢の筋力やバランス能力、柔軟性等を含めた歩行能力を総合的に判定します。

実施方法
  1. スタートラインを決め、両脚のつま先を合わせる。
  2. 出来る限り大股で歩き、両脚を揃える。(バランスを崩した場合は失敗とみなす)
  3. 2歩分の歩幅(最初に立ったラインから、着地点のつま先まで)を記録する。
  4. 2回行い、良い記録を採用する。
  5. 『2歩幅(cm)÷身長(m)』より2ステップ値を算出する。

4.ロコモ25

4つ目は、『ロコモ25』です。

『ロコモ25』は、以下のような自記式質問紙です。

回答に応じて点数が算出され、それによりロコモティブシンドロームの段階を調べます。

ロコモティブシンドロームの段階(ロコモ度)判定

上記で解説した評価方法から、ロコモティブシンドロームの段階(ロコモ度)を判定します。

年齢に関わらず、各段階の項目に1つでも該当する場合には『ロコモ度1』『ロコモ度2』と判定されます。

ロコモ度1
  • どちらか一方の片脚で40cmの高さから立ち上がれない
  • 2ステップ値が1.3未満
  • ロコモ25のスコアが7点以上

『ロコモ度1』は、筋力の低下やバランス能力の低下が見られる等、移動機能の低下が始まっている状態を意味しています。

運動を習慣付けたり、バランスの良い食事を心がけることで予防・改善に努める必要があります。

ロコモ度2
  • 両脚で20cmの高さから立ち上がれない
  • 2ステップ値が1.1未満
  • ロコモ25のスコアが16点以上

『ロコモ度2』は、移動機能の低下が進行し、自立した生活が出来なくなるリスクが高まった状態を意味しています。

何らかの運動器疾患を発症している可能性もあるため、一度整形外科を受診することをお勧めします。

ロコモティブシンドロームの予防

ロコモティブシンドロームを予防するためには、

  • 日常生活の中に運動習慣を取り入れること
  • バランスの良い食生活を心掛けること

この2点がポイントになります。

頭では分かっていても、中々続けられないよ…。

色々制限するのって息が詰まりそうになるし…

こうした健康に関わることは、一朝一夕で得られるものではありません。

頑張り過ぎず、無理せず、自分のペースで取り組むようにしましょう。

参考までに、自宅で取り組める運動メニューを紹介します↓↓

最後に

本記事では、『ロコモティブシンドロームの概要』をテーマに、主要な症状や原因、評価についてまとめました。いかがでしたでしょうか。

ロコモティブシンドロームという概念は、少子高齢化が進むにつれて、今後ますます注目されるていくと思われます。

本記事で紹介した要点を押さえながらロコモティブシンドロームの予防・改善に努め、健康で自立した生活を長く続けられるようにしていきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました