反射の診方と基礎知識について【評価意義・種類・解釈まとめ】

こんにちは、カピまるです。

今回は、『反射の診方と基礎知識』をテーマに、評価の意義や種類、解釈についてまとめていきます。

反射は授業で習ったけど、あまり重要そうに思えなかったなぁ…

評価の意義について詳しく知りたいかも!

さらっと一通り学習した程度では、時間が経つと「これって何のためにやるんだっけ…?」と疑問ばかりが残ってしまうことも少なくありません。

本記事では、反射の評価において理解すべき基礎知識を中心にまとめていきます。

是非最後までご覧いただき、今後の学習に役立てて下さい。

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反射検査の意義

反射とは、刺激によって引き起こされる不随意(意図しない)筋収縮のことです。

反射検査では、神経系の障害レベル(髄節レベル)を推定することが出来ます。

特に意識障害、注意力低下、知能障害による影響のために患者からの協力が得られない場合に、最も重要な神経学的検査となります。

髄節レベルの解説は、以下の記事を参考にして下さい↓↓

反射の種類

反射は主に以下の3つに分類されます。

  • 腱反射(tendon reflex)または筋伸張反射(muscle stretch reflex)
  • 表在反射(superficial reflex)
  • 病的反射(pathologic reflex)

順番に解説していきます。

1.腱反射、筋伸張反射

腱反射とは、筋肉の腱を打腱器等で機械的に打った時に、反射的に起こる筋収縮のことです。

別名『深部腱反射』とも言います。

反射の中枢神経は脊髄にあり、中枢神経障害が生じた際に亢進します。

深部腱反射は簡単に引き起こすことが出来る上に、運動系(錐体路系)障害や末梢神経障害の診断の目安となるため、神経学的検査として頻繁に用いられています。

【深部腱反射のまとめ】

反射の種類求心神経反射中枢レベル遠心神経
下顎反射三叉神経三叉神経
頭後屈反射三叉神経C1~4上腕頸髄前根
上腕二頭筋腱反射筋皮神経C5, 6筋皮神経
上腕三頭筋腱反射橈骨神経C6~8橈骨神経
腕橈骨筋反射(橈骨反射)橈骨神経C5, 6橈骨神経
回内筋反射正中神経C6~8, Th1正中神経
胸筋反射外・内胸神経C5~Th1外・内胸神経
手指屈筋反射正中神経C6~Th1正中神経
膝蓋腱反射大腿神経L2~4大腿神経
アキレス腱反射脛骨神経L5, S1, 2脛骨神経
下肢内転筋反射閉鎖神経L3, 4閉鎖神経
膝屈筋反射坐骨神経L4~S2坐骨神経

2.表在反射

表在反射は、皮膚または粘膜に刺激を与えて筋の反射的収縮を引き起こすものです。

腱反射では打腱器を使用しますが、表在反射では針・綿等を使用します。

表在反射の特徴としては、主に以下の3点があります。

  • 反応が出現する時間が遅い
  • 反応が出現する範囲が広い
  • 刺激を繰り返すことで、反応が強くなる可能性がある

表在反射は正常者に存在し、反応が減弱・消失していることは、錐体路障害や反射弓の障害を意味します。

【表在反射のまとめ】

反射の種類求心神経反射中枢のレベル遠心神経
角膜反射三叉神経顔面神経
くしゃみ反射三叉神経脳幹および上部脊髄三叉、顔面、舌咽、迷走神経および
呼気に関係する脊髄神経
咽頭反射舌咽神経延髄迷走神経
軟口蓋反射三叉神経延髄顔面神経
腹壁反射胸神経T5~T12胸神経
挙睾筋反射大腿神経L1, L2大腿陰部神経
足底筋反射脛骨神経L5, S1, S2脛骨神経
肛門反射陰部神経S3~5陰部神経

3.病的反射

病的反射は、中枢側にある上位運動ニューロンが障害され、その下位運動ニューロンに対する抑制が消失し、正常では認められない反射が出現するようになることです。

反応の出現は病的意義、特に錐体路障害を意味することが多いです。

乳幼児の場合には正常児にも出現し、発達に伴い消失します。

そのため発達の評価としても用いられています。

【病的反射のまとめ】

反射の種類検査法反応
ホフマン反射手関節背屈位とし、検者は患者の中指末節をはさむ。
母指で患者の爪の部分を鋭く掌側にはじく
母指が内転・屈曲する
トレムナー反射手関節背屈位、手指を軽く屈曲位とする。
検者の中指末節の掌側を検者の中指で強くはじく
母指が内転・屈曲する
ワルテンベルグ反射被検査側の手指を検者の手で把持する。
その上をハンマーで叩く。
母指が内転・屈曲する
ワルテンベルグ徴候検査側の前腕を把持し、手指をかけて引っ張る。母指が内転・屈曲する
把握反射被験者の手掌を検者の指で擦る検者の指を掴むように
手指を屈曲する
バビンスキー反射鍵などの尖ったものを使用し、
足底の外側縁から母指方向に向かって擦る。
母指が伸展する
膝クローヌス膝蓋骨を下方(足方)に押す。膝蓋骨が律動的に動く
足クローヌス足関節を背屈させる足関節が連続的に
底・背屈する

反射検査の記録

『腱反射』『表在反射』『病的反射』は、以下のように記録します。

  • 消失:ー(マイナス)または0
  • 軽度減弱:±
  • 正常:+
  • やや亢進:++
  • 亢進:+++
  • 著明な亢進:++++

これらの記号を、以下のような人型の図形に記録していきます。

事前に以下のようなシートを作成しておくと、評価の際にまとめやすくなるのでお薦めです。

反射検査における注意点

反射検査を行う際は、以下のポイントを必ず押さえておきましょう。

注意点
  • 被験者がリラックスした肢位で検査を行う。
  • 左右差を比較する。
  • 被験者の腱を直接叩かない。自分の親指を叩くことで反応を確認する。
  • 上肢→下肢にかけて検査を進めていく。
  • 被験者の疲労を考慮し、スムーズな実施を心掛ける

反射検査は、被験者の心身状態による影響を受けやすい検査です。

また反射の強さは、年齢や精神状態によって個人差が出やすいので、評価には注意が必要です。

最後に

本記事では、『反射の診方と基礎知識』をテーマに、評価の意義や種類、解釈についてまとめました。いかがでしたでしょうか。

『腱反射』『表在反射』『病的反射』の3つについて、手技や評価の仕方で覚えなければならないことが沢山あります。

ただ反射検査は、臨床場面で非常に有効な指標となり得るものです。

本記事を通して知識を整理し、今後の学習に役立てていただければ幸いです。

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