【解説】サルコペニアとは?【概要、原因、診断基準について】

こんにちは、カピまるです。

今回は、『サルコペニア』をテーマに解説していきます。

カピまる
カピまる

最近よく聞くね!

どんな症状なんだろう?

N君
N君

概要について解説してください!

  • サルコペニアについて、基礎から勉強したい方。
  • 臨床などで活かせる知識が欲しい方。

こうした方々は、ぜひ最後までご覧いただき、今後の学習に役立ててください。

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サルコペニアの概要

まずはじめに、サルコペニアの概要についてまとめていきます。

◎サルコペニアの定義

サルコペニアとは、『加齢による筋肉量の低下』です。

ヨーロッパのワーキンググループ(EWGSOP)は、2010年に

サルコペニアは進行性、全身性に認める筋肉量減少と筋力低下であり、身体機能障害、生活の質(QOL)の低下、 死のリスクを伴う

といったように、サルコペニアを定義しました。

筋肉量の低下に加えて、筋力または身体機能の低下が生じればサルコペニアと診断されます。

カピまる
カピまる

筋肉量が減っただけではサルコペニアではないんだね!

N君
N君

たとえ筋肉量が減ったとしても、身体機能が

保たれることはありえるからね!

2018年度の論文の改定によって、

サルコペニアとは進行性、全身性に生じる骨格筋疾患で、転倒・骨折・身体障害および死亡率といった、有害な転帰の可能性増加と関連する

といったように定義されました。

2018年度の論文の改定では、

  • 高齢者以外でもサルコペニアを生じる可能性
  • 具体的な有害事象として、『転倒』『骨折』など

が記載されることとなりました。

◎サルコペニアの分類

サルコペニアは、以下の2つに分類されています。

  • 原発性(一次性)サルコペニア
  • 二次性サルコペニア

それぞれについて、以下表にまとめます。

原因主な原因
原発性(一次性)サルコペニア加齢加齢以外に明らかな原因がない
二次性サルコペニア活動寝たきり・活動性低下に伴う廃用性筋委縮
無重力状態など
栄養重症臓器不全(心臓、肺、肝臓、腎臓、脳)
炎症性疾患
悪性腫瘍
内分泌疾患 等に付随するもの
疾患筋委縮性側索硬化症
多発性筋炎
甲状腺機能亢進症
吸収不良
消化管疾患
食欲不振を起こす薬剤使用
タンパク質の摂取量不足 等

原発性(一次性)サルコペニアは、加齢に伴って生じるサルコペニアです。

加齢以外(活動、栄養、疾患)の明らかな影響はありません。

二次性サルコペニアは、『活動』『栄養』『疾患』による影響を受けるサルコペニアです。

臨床においては、「誤嚥性肺炎」に伴うサルコペニアがよく見られます。

カピまる
カピまる

誤嚥性肺炎は、安静・禁食だから

栄養が摂れなくて筋力も低下するね。

N君
N君

二次性サルコペニアの原因のうち、

『活動』『栄養』不足に該当するんだ…。

誤嚥性肺炎は高齢者に多く、急性炎症による侵襲が認められます。


そのため、全身や嚥下に関連した筋肉のサルコペニアが進行しやすい傾向があります。

◎サルコペニアの有病率と死亡率

サルコペニアの有病率については、以下のような報告がされています。

  • 日本における地域在宅高齢者 …約10~20%
  • リハビリを実施している高齢者…約50%
  • 老人ホームに入所する高齢者 …約20~80%

日本人の高齢者約1900人を対象とした別の研究では、

  • 75~79歳…男女ともに約2割
  • 80歳以上 …男性は約3割、女性は約半数

がサルコペニアに該当するといった報告がされています。

またサルコペニアになると、死亡率・要介護化のリスクが約2割高まるとされています。

EWGSOPによる定義のとおり、サルコペニアは、

身体機能障害、生活の質(QOL)の低下、 死のリスクを伴う状態

とされるため、サルコペニアの予防・改善を図ることがとても重要です。

サルコペニアの診断基準

改訂前のAWGS( Asian Working Group for Sarcopenia )の診断基準は、以下のとおりです。

この診断基準では、筋肉量に関して、BIAの値が

  • 男性…≦7.0kg/m2
  • 女性…≦5.7kg/m2

の場合に、サルコペニアと診断されていました。

2019年改定後の診断基準では、以下のとおり、

筋肉量以外にも、身体機能や骨格筋量など、さまざまな項目から総合的に評価を行います。

簡易的な評価方法

サルコペニアの評価にあたって正確な測定を行うためには、

  • 筋肉量を測定する検査機器
  • 筋力を測定する握力計
  • 歩行速度を測定するストップウォッチ

など、さまざまな機器が必要となります。

こうした機器がなくとも行える、簡易的な評価法についてご紹介します。

◎指輪っかテスト

自分の両手の親指と人差し指で、ふくらはぎの最も太い部分を囲みます。

そうすると『指がつかない』『指がぴったりくっつく』『指が重なる』のどれかになります。

  • 『指がつかない』…筋肉量は十分。筋力低下の可能性が低い。
  • 『指がぴったりくっつく』『指が重なる』…筋力低下の可能性がある。

◎片足立ち

高さ40cm程度の椅子に座って、片足を少し浮かせた状態から立ち上がり、3秒間片足立ちを続けます。

  • 『立ち上がれない』
  • 『立ち上がれても3秒間維持できない』

この場合は、下肢筋力の低下が疑われます。

2018年の論文では、『椅子での立ち上がり5回に15秒以上かかる』場合を、筋力低下ありと判定します。

サルコペニアになりやすい人の特徴

サルコペニアになりやすい人は、以下のような特徴があります。

ご自身の現在の状況と照らし合わせながら、自己チェックにご活用ください。

  • つまずきやすい
  • 歩幅が以前より狭くなった
  • 立っているのがつらい
  • 猫背の方が楽な気がする
  • 疲れやすい
  • やせ型
  • 信号が青の間に横断歩道を渡ることができない
  • ペットボトルを開けるのがつらく感じる
  • ダイエットしても効果がない
  • ダイエット後にリバウンドしてしまう
  • 極端な食事制限をしたことがある
  • 足などがむくみやすい体質である

さいごに

本記事では、『サルコペニア』をテーマに、

  • サルコペニアの概要
  • 主な原因
  • 具体的な診断基準

の3項目について解説しました。いかがでしたでしょうか。

本記事を、今後の学習に役立てていただければ幸いです。

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