フルマラソンでもっとタイムを縮めるためには、どんなトレーニングをすべきなんだろう?高強度でキツイトレーニングって必要あるのかなぁ・・
本記事では、こうした疑問に答えます。
- 結論:高強度トレーニングはやるべき
- 高強度トレーニングの定義・概要
- 高強度トレーニングで得られる効果
こんにちは、かぴまるです。
僕自身も月間250kmほど、サブエガ達成を目標にランニングを楽しんでいます。
本格的にランニングに取り組む中で、
- もっと速く走れるようになりたい
- フルマラソンでタイムを縮めたい
と思ったことはありませんか?
ただ、マラソントレーニングといっても、ゆっくりペースで走ればいいのか、キツイトレーニングをこなせばいいのか、いまいちピンと来ない・・という方も多いはず。
そこで今回は、トレーニングの中でも「高強度トレーニング」について解説していきます。
高強度トレーニングの定義や概要、メリット・デメリットについてまとめるので、ぜひ今後のトレーニングの参考にしてください。
本記事では、「ダニエルズのランニングフォーミュラ」という書籍を参考にまとめています。
トレーニング理論~具体的なトレーニングプログラムといった実践的な内容まで学べるので、本格的なトレーニングを行ううえで必ず読むべき1冊です↓
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結論:フルマラソンに高強度トレーニングは必須です
結論:フルマラソンに高強度トレーニングは必須です。
そんなぁ!ずっとキツイ練習やらなきゃ速くなれないの??
・・・というのは言い過ぎですが、速くなるために高強度トレーニングは避けられません。
市民ランナーでも世界のトップランナーでも、立場は違えど皆が行っています。
高強度トレーニングの定義・概要
まずはじめに、高強度トレーニングの定義についてまとめます。
「ダニエルズのランニングフォーミュラ」では、トレーニングは以下の5つに分類されます。
トレーニングの分類
- E(Easy)ランニング
- M(Marathon)ランニング
- T(Threshold)ランニング
- I(Interval)ランニング
- R(Repetition)ランニング
E、M、T、I、Rという文字は、トレーニングの強度を示すと同時に、トレーニングタイプを表すことばの略称でもあります。
高強度トレーニングは、このうち「T(Threshold)ランニング](「I(Interval)ランニング」「R(Repetition)ランニング」に相当するトレーニングを指します。
T(Threshold)ランニングとは?
Tランニングと、「閾値ランニング」のことです。
いわば心地よいキツさであり、20~30分程度は維持できるペースを意味します。
運動強度を上げると、血中乳酸濃度が急に上昇するポイントがあり、これを「閾値」と呼んでいます。Tランニングは、このポイントに達するペースでのランニングということです。
Tランニングは、ややキツいペースで長時間走れること、つまり持久力アップを目的としています。
I(Interval)ランニングとは?
Iランニングとは、「インターバルトレーニング」のことです。
具体的には、速いスピードで走る区間とレスト(休息)区間をくり返すトレーニングのことです。
「速いスピード」とは、レース本番に近いスピードもしくはそれ以上を想定しています。
レスト区間をはさみながらくり返し負荷をかけ続けることで、心肺機能や乳酸性作業閾値(LT値)の向上を目的としています。
R(Repetition)ランニングとは?
Rランニングとは、「レぺティショントレーニング」のことです。
先ほど紹介した5つもののなかで、最も強度が高いトレーニングに位置します。
「ダニエルズのランニングフォーミュラ」では、以下のように記載されています。
Rトレーニングの主な目的は、無酸素性能力、スピード、ランニングエコノミーを高めることにある。特に重要なのは、十分にカラダを回復させて正しい動きで走ることである。速く走りながらもがくのは避けたい。動作が崩れてしまうからだ。
引用元:ダニエルズのランニングフォーミュラ
どんなにキツいトレーニングでも、正しい動作で走ることが基本なんだね・・!
やみくもにペースを上げて走れば良い、というわけではありません。
「ダニエルズのランニングフォーミュラ」で解説されている通り、その都度十分なレストをはさみながら、正しいフォームで走る必要があります。
走った距離よりも、トレーニング時間の方が大切
ここで勘違いしてはいけないことが、
走った距離よりも、トレーニング時間の方が大切
ということです。
どれだけ走ったかということよりも、どの強度のトレーニングにどれだけ時間を費やしたかということに着目しましょう。
当然のことですが、強度の高いトレーニングを強度が低いトレーニングと同じ時間やってしまったら、一気にケガのリスクは高まります。
例えば、Rトレーニングの場合、1セットあたりの上限時間は2分が推奨されています。
ケガ防止の観点から考えて重要なことなので、トレーニングを行う際は注意して取り組みましょう。
高強度トレーニングで得られる効果とは?
高強度トレーニングで得られる主な効果として、以下の3つがあります。
高強度トレーニングの効果
- 最大スピードが向上する
- 乳酸耐性が向上する
- ランニングフォームが改善する
それぞれ順番に見ていきましょう。
効果①:最大スピードが向上する
高強度トレーニングは、速いペースで走ることになるため、カラダの速筋繊維が主に機能します。
【Tランニング → Iランニング → Rランニング】と負荷が高まるにつれて、機能する速筋繊維の割合も高まります。
速筋繊維が鍛えられると、最大スピードに近いペースを長く維持する能力が高まります。
マラソンなどの長距離種目でベストを更新するうえでは、最大スピードの向上が重要なポイントとなります。
効果②:乳酸耐性が向上する
乳酸とは、カラダを動かすエネルギーを作るため糖を分解している際にできる生成物であり、「疲労物質」とも言われています。
乳酸が溜まりやすい高強度トレーニングを継続して行うことは、カラダの乳酸耐性を高めることにつながります。
「乳酸耐性を高める」というのは、
- 同じ距離でも、カラダが疲れにくくなる
- 速いペースをより長い時間維持できる
といったことを意味します。
乳酸耐性が高まって疲れを感じにくいカラダになると、速いペースをより長い時間続けられるので、マラソンのタイム向上につながります。
効果③:ランニングフォームが改善する
高強度トレーニングは、筋力アップやランニングフォームの改善といった【ランニングの経済性(ランニングエコノミー)】を改善します。
やってみれば実感できるのですが、スピードを上げようと思うと、
- 目線
- 頭の位置
- 腕振り
- 腰の位置
- 足の接地
といったように、意識すべきポイントをあげたらキリがありません。
ゆっくりペースのジョギングでも意識できますが、速いペースの高強度トレーニングの方がより強く意識せざるを得ません。
正しいフォームを身につければ、さらに効率よく、省エネ状態で走れるようになるはずです。
もっとラクに走れるようになりたい!と思ったときは、高強度トレーニングを積極的にメニューに取り入れてみましょう。
「ダニエルズのランニングフォーミュラ」でも解説があるように、【十分にカラダを回復させて正しい動きで走ること】が大切です。速く走ろうと思ってもがくことは、かえって逆効果なので避けましょう。
【参考】高強度トレーニングのメニュー例
参考までに、高強度トレーニングのメニューを紹介します。
「ダニエルズのランニングフォーミュラ」で解説されているメニューの抜粋になるので、参考にしてください。
各メニューの設定ペースについては、V.O2 Running Calculator を使って算出しましょう↓
たとえばサブ3ペースの場合、以下のような感じになるよ!
T(Threshold)ランニングの場合
週間走行距離64kmまでの場合
- Tペース20分走
週間走行距離113kmまでの場合
- (Tペース6分・レスト1分)×5 or 6本
- (Tペース12分・レスト2分)×2本 +(Tペース5分・レスト1分)×2本
- (Tペース12分・レスト2分)×3本
- (Tペース15分・レスト3分)×2本
Tランニングの場合、練習1回あたりの合計距離は、週間走行距離の10%以下となることが推奨されています。
I(Interval)ランニングの場合
週間走行距離48kmまでの場合
- (キツいペース2分・ジョグ1分)×5 or 6 本
- (キツいペース3分・ジョグ2分)×4本
- (キツいペース4分・ジョグ3分)×3本
- (Iペース800m・ジョグ2分)×4 or 5 本
週間走行距離64kmまでの場合
- (キツいペース2分・ジョグ1分)×7 or 8 本
- (キツいペース3分・ジョグ2分)×5本
- (キツいペース4分・ジョグ3分)×4本
- (Iペース800m・ジョグ2分)×5 or 6 本
- (Iペース1000m・ジョグ3分)×4 or 5本
週間走行距離72kmまでの場合
- (Iペース800m・ジョグ2分)×6 本
- (Iペース1000m・ジョグ3分)×5本
- (Iペース1200m・ジョグ3分)×4 or 5本
一般的に、有酸素性能力の最大値(VO2max)に到達するまでに、90~120秒かかるとされています。
そのためIランニング程度の負荷の場合、1回あたりの走る時間は3~5分間となることが推奨されています。
R(Repetition)ランニングの場合
週間走行距離48kmまでの場合
- (Rペース200m・ジョグ200m)×8本
- (Rペース300m・ジョグ300m)×4本+400m
- (Rペース400m・ジョグ400m)×4本
週間走行距離80kmまでの場合
- (Rペース400m・ジョグ400m)4本+(Rペース200m・ジョグ200m)×8本
- (Rペース400m・ジョグ400m)×8本
くり返しになりますが、Rランニングくらい高強度のトレーニングを行う時は、1回のダッシュごとに十分な休憩を取り、正しいランニングフォームを意識することは重要です。
まとめ:フルマラソンにおける高強度トレーニングの必要性
以上、フルマラソンにおける高強度トレーニングの必要性について解説しました。
高強度トレーニングを行うことで、
- 最大スピードが向上する
- 乳酸耐性が向上する
- ランニングフォームが改善する
といった効果が得られることもあり、フルマラソンで記録を縮めるためには必要不可欠です。
これまで「ゆっくりペースのジョグしかしてこなかった・・」という方は、ぜひ積極的に高強度トレーニングを取り入れてみましょう!
今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。