脳神経検査の基礎知識【検査の意義、概要について解説します】

こんにちは、カピまるです。

今回は、『脳神経検査の基礎知識』をテーマに解説していきます。

脳ってリハビリ専門職でも関係のある分野なんだ…

難しそうだし、覚えることも多そうだなぁ…

脳神経障害が日常生活へ及ぼす影響は非常に大きく、リハビリテーション場面においても関わる機会が多いです。

治療計画を立案する上で重要となるのが、今回解説していく脳神経検査です

本記事では、脳神経検査の意義や概要といった基礎的な内容について、分かりやすくまとめます。

是非最後までご覧いただき、今後の学習に役立てて下さい。

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作業療法における脳神経検査の意義

脳神経検査は、神経学的診察法の1つです。

主に脳機能画像診断法とともに、脳神経障害の回復や予後の診断に用いられています。

脳神経検査では、簡便な道具を使用して一定の順序と形式に従うことで、神経学的徴候を短時間で判断することが出来ます。

作業療法における脳神経検査の意義は、以下の通りです。

意義
  • 脳神経検査によって対象者の神経徴候を正しく判断することで、神経画像診断での責任病巣の推定が可能となる。
  • 回復状態を把握することが出来る
  • 目標設定、治療計画立案、環境調整等を行う上で非常に重要な情報となる。
  • どの感覚に障害が出現しているのか
  • 障害にはどのような特徴が見られるか

これらについて作業療法士が知ることは、日常生活活動(ADL)やその代償方法について適確な指導を行う上で必要不可欠です。

脳神経の機能的分類

脳神経は脳(脳幹を含む)から出る左右12対の末梢神経線維です。

その作用は主に頭部や顔面の運動・感覚調節、一部は自律神経系にも影響を及ぼします

脳神経は、以下の4つの神経線維で構成されています。

脳神経
  • 求心性神経(afferent nerve)or 知覚神経(sensory nerves)
  • 遠心性神経(efferent nerve)
  • 運動神経(motor nerve)
  • 混合神経

上記の用語について、補足して解説します。

1.求心性神経(afferent nerve)

求心性神経は、末梢臓器から脳に信号を伝える神経線維であり、体性(somatic)と内臓(visceral)に分類されます。

このうち体性知覚には、さらに以下のような分類がされています。

  • 一般外受容性知覚…温覚、痛覚、触覚(三叉、舌咽、迷走神経による信号伝達)
  • 特殊外受容性知覚…視覚、聴覚(視、内耳神経による信号伝達)

内臓知覚で特殊なものは、味覚と嗅覚です。

  • 味覚…顔面、舌咽、迷走神経により信号を伝達する
  • 嗅覚…嗅神経が直接脳に接続し、信号を伝達する

2.遠心性神経(efferent nerve)

反対に遠心性神経は、中枢から末梢に向かって信号を伝える神経線維です。

以下のような神経線維が該当します。

  • 体性遠心性神経…動眼、滑車、外転、舌下神経
  • 内臓遠心性神経…顔面、舌咽、迷走神経

3.脳神経とその機能分類まとめ

12の脳神経について、以下の表にまとめます。

脳神経起始停止機能的分類
1.嗅神経鼻粘膜嗅部嗅球知覚神経
2.視神経眼球(神経細胞層)一次視覚野知覚神経
3.動眼神経動眼神経主核上瞼挙筋、上直筋、内側直筋
下直筋、下斜筋
運動神経
4.滑車神経滑車神経核上斜筋運動神経
5.三叉神経三叉神経運動核、主知覚核
精髄路核、中脳路核
知覚部:顔面
運動部:深頭筋、咀嚼筋、
 顎舌骨筋、顎二腹筋
混合神経
6.外転神経橋(外転神経核)外側直筋運動神経
7.顔面神経延髄上部、橋背部
(顔面神経核)
運動神経線維:浅頭筋、顎二腹筋
味覚神経線維:舌下線、顎下線
混合神経
8.聴神経内耳延髄、橋背部知覚神経
9.舌咽神経延髄舌根混合神経
10.迷走神経延髄(迷走神経路核、
疑核、孤束核)
頭部、頸部、胸部、腹部混合神経
11.副神経延髄、頸髄胸鎖乳突筋、僧帽筋運動神経
12.舌下神経延髄(舌下神経核)舌筋運動神経

上記の表でも記載しましたが、各脳神経は

  • No. 1,2,8      ⇒ 知覚神経系
  • No. 3,4,6,11,12 ⇒ 運動神経系
  • No. 5,7,9,10    ⇒ 知覚・運動・自律神経系の混合神経

といったような機能分類をされています。

【参考】脳神経検査の記録表

参考までに、脳神経検査の記録表をご紹介します。

その他の検査でも共通して言えることですが、検査を行う前の事前準備が非常に重要です。

検査は手際良く行い、対象者の方に負担をかけ過ぎることがないように、念入りに準備をしておきましょう。

脳神経検査の留意点

作業療法士が行う脳神経検査は、必ずしも対面形式での実施に限りません。

作業活動中に対象者が疲労した時の表情、視線、話し方、応答の仕方等には、脳神経検査で見られた所見が現れやすいとされています。

そのため、日頃のリハビリテーション実施時や日頃の活動時における、対象者の言動や表情といった所作に注目することも非常に重要です。

日頃から定期的に観察・評価することで、脳神経検査を疲労度や回復の指標、またリハビリテーションの効果判定として活用していきましょう。

最後に

本記事では、『脳神経検査の基礎知識』をテーマに、検査の意義や概要について解説しました。いかがでしたでしょうか。

覚えることも多く難しい分野ですが、リハビリテーションとも非常に関りが深い分野です。

本記事では、基礎的な知識部分を主としているため、実際の評価方法等についてはお持ちの参考書等を参考に繰り返し練習して下さい。

本記事を今後の生活に役立てていただければ幸いです。

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