ADL機能に対する評価について勉強したいなぁ。
それならBarthel Indexについて解説していくよ!
リハビリテーション分野では、障害をかかえながら環境に適応することが大きな目標の1つとなります。
そのためには、生活課題と呼ばれる、
- 身辺活動
- 移動
- コミュニケーション
- 家事
- 地域生活
といった日常生活活動(ADL)を評価することは、重要な意味を持ちます。
今回は、こうしたADL機能に対する主要な評価スケール「Barthel Index」について解説していきます。
Barthel Indexは、ADLの主要な評価スケールであるFIMと並んで、必ず知っておくべき重要な評価です。
本記事を一通り読めば、評価の概要について誰でも理解できるはずです!
- ADL機能に対する評価方法を知りたい!
- 「Barthel Index」の概要について勉強したい!
- 臨床場面での実施を検討している!
上記のような方は、ぜひ参考にしていただき、今後の学習に役立ててください!
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Barthel Indexの基礎知識
Barthel Index(BI:バーセルインデックス)は、日常生活活動(ADL)機能に対する評価スケールです。
FIMと同様に、国内外で広く一般的に使用されています。
主な検査項目
Barthel Indexでは、以下の10項目から構成されています。
- 食事
- 車椅子からベッドへの移動
- 整容
- トイレ動作
- 入浴
- 歩行
- 階段昇降
- 着替え
- 排便コントロール
- 排尿コントロール
FIMと比べると、項目数は少ないね!
評価する内容がFIMと似ていて、どれも日常に欠かせない活動だね!
採点基準について
Barthel Indexでは、自立度に応じて15点・10点・5点・0点の4段階で採点を行います。
各項目で10点と判定するには、その活動を「自立して」行えるかどうかがポイントです。
「自立」とは、「介助や監視・見守りを必要とせず、誰もいない状況で1人で安全に行える状態」を指します。
参考:採点例の紹介
【食事の場合】
点数 | 判定基準 |
---|---|
10点 | 手の届く所に準備すれば、一人で食べられる 必要に応じて介助器具を取り付け、時間内に食べられる |
5点 | 食べ物を切る、口元まで運ぶ等の行為に介助が必要 |
0点 | 全介助 |
【更衣の場合】
点数 | 判定基準 |
---|---|
10点 | 衣類、靴、装具の脱着が行える |
5点 | 介助が必要だが、半分以上は適切な時間内に自分で行える |
0点 | 全介助 |
カットオフ値について
Barthel Indexでは、総得点に応じて、
- 完全自立⇒100点
- 部分自立⇒60点
- 大部分自立⇒40点
- 全介助⇒0点
の4段階に分けて、対象者の自立度について評価します。
総得点が85点以上の場合、「自立」の判定基準と定めています。
検査の特徴
Barthel Indexの特徴は、以下のとおりです。
- 日常生活活動のうち、「できるADL」を評価する
- 採点方法が分かりやすい
- 国際的に広く使用されている
- 医療受持以外でも使用することができる
各項目について、一部抜粋して解説していきます。
「できるADL」を評価する
- 「できるADL」 =リハビリや動作テスト等で行っている動作能力
- 「しているADL」=日常生活で実際に行っている動作能力
「できるADL」とは、【その人の最大能力を発揮している状態】であり、日常的には行えていない活動が含まれています。
2つの違いについては、しっかりと理解しておきましょう。
採点方法が分かりやすい
Barthel Indexでは、4段階(15点、10点、5点、0点)で採点を行うため、比較的簡単に行うことができます。
また評価自体は、観察と聞き取りによって行うため、医療従事者以外の方でも使用できます。
その一方で、FIMと比べると採点方法がやや粗いといった側面もあります。
細かなADL機能について評価しづらいといったマイナス面もあるため、注意が必要です。
参考:FIMとの比較表
FIMとBarthel Indexの違いについて、以下表にまとめていきます。
Barthel Index | FIM | |
---|---|---|
評価できるADL | できるADL | しているADL |
認知項目 | なし | あり |
点数 | 100点満点 | 126点満点 |
評価項目 | 10項目 | 18項目 |
課題の難易度 | 簡単 | 難しい |
実施時間 | 短い | やや長い |
どちらも国際的に使用されている評価スケールですが、内容はやや異なっています。
「しているADL」「できるADL」のような違いもあるため、誤って混同しないように注意しましょう。
結果の解釈
Barthel Indexは、対象者の日常生活における「能力」を評価し、現状のADL機能を把握することが出来ます。
その人の最大能力を発揮した際に行える活動を網羅的に理解出来るため、今後の治療・ケア計画を立案する際の指標や全体像を把握する際の指標として使用されます。
また入院時・退院時における効果判定の指標としても用いられています。
一方で、採点の粗さというマイナス面があることは押さえておきましょう。
あくまで「できる」活動と「できない」活動について、大まかに把握するための評価であるという点に注意が必要です。
さいごに
今回は、ADL機能に対する評価スケール「Barthel Index」について解説しました。
リハビリテーション職員として関わる上で、日常生活活動(ADL)について評価を行うことは、極めて重要です。
特に使用する機会が多い評価ですので、今一度概要について整理しておくことをおススメします。
以下の記事では、ADL機能に対するその他の評価スケールについて、くわしく解説しています。
今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。