ADL機能に対する評価について勉強したいなぁ。
今回は「Lawtonの尺度」について解説していくよ!
リハビリテーション分野では、障害をかかえながら環境に適応することが大きな目標の1つとなります。
そのためには、生活課題と呼ばれる、
- 身辺活動
- 移動
- コミュニケーション
- 家事
- 地域生活
といった日常生活活動(ADL)を評価することは、重要な意味を持ちます。
今回は、こうしたADL機能に対する評価スケール「Lawtonの尺度」について解説していきます
ADL機能に対する評価と言えば、「FIM」「Barthel Index」が有名ですが、その他の評価スケールについても知っておいて損はありません!
- ADL機能に対する評価方法を知りたい!
- 「Lawtonの尺度」の概要について勉強したい!
- 臨床場面での実施を検討している!
上記に該当する方は、ぜひ最後までご覧いただき、今後の学習に役立ててください!
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Lawtonの尺度の基礎知識
Lawtonの尺度は、1960年代にLawdon氏とBrody氏によって開発されたADL機能に対する評価尺度です。
この評価尺度では、ADLのうち、IADL機能について評価を行います。
IADLとは、手段的日常生活活動(Instrumental Activities of Daily Living)の略称であり、
- 買い物
- 掃除
- 洗濯
- 金銭管理
- 服薬管理
- 食事の支度
- 移動、外出
といった、高い社会性や認知機能を必要とする応用的な活動のことを指します。
Lawtonの尺度では、主にこうした活動を評価対象としています。
評価対象(年齢・性別)
Lawtonの尺度は、高齢者を対象とした評価として使用されています。
加えて、男性と女性で回答する項目が異なっています(以下、検査項目で解説します)
ADL機能に対する主要な評価スケールである「FIM」や「Barthel Index」といった、幅広い年齢層を対象としたものとは異なるため、注意が必要です。
主な検査項目
Lawtonの尺度の検査項目は、以下のとおりです。
- 電話を使用する能力
- 買い物
- 食事の準備
- 家事
- 洗濯
- 移送の形式(移動手段)
- 自分の服薬管理
- 財産取り扱い能力
どれも日常生活において欠かせない、重要な活動ばかりだね!
各評価項目について、3~5段階の選択肢の中から選び、その動作が「できる:1点」「できない:0点」で採点します。
性別による回答項目のちがいについて、以下にまとめます。
男性の場合
男性の場合、評価する必要があるのは以下5項目です。
- 電話を使用する能力
- 買い物
- 移送の方式(移動手段)
- 自分の服薬管理
- 財産取り扱い能力
総得点は5点満点、最低点は0点となります。
家事に関する項目が外されてる・・?
Lawtonの尺度は、1960年代に開発された評価尺度です。
そのため「男性は仕事、女性は家事」といった悪しき風習(?)の影響からか、男性は家事に関する項目が除外されています。
最近では男性が家事を行うことは一般的ですし、こうした性差が含まれている評価尺度は、必ずしも妥当性のあるものではないかもしれません。
女性の場合
女性の場合は、8項目すべてについて評価を行います。
そのため総得点は8点、最低点は0点となります。
検査の特徴
Lawtonの尺度の特徴は、以下のとおりです。
- 手段的日常生活活動(IADL)の評価尺度である
- 高齢者専用の評価スケールである
- 性別によって評価項目が異なる
①:IADLの評価尺度である
Lawtonの尺度は、以下の活動のように、
- 買い物
- 掃除
- 洗濯
- 金銭管理
- 服薬管理
- 食事の支度
- 移動、外出
手段的日常生活活動(IADL)という、より高度な活動や社会性に対して評価を行うことができます。
その他の評価と組み合わせることで、より詳細に評価を行うことができます。
②:高齢者専用の評価スケール
Lawtonの尺度は、高齢者専用の評価スケールとして使用されています。
若年層に対しては、その他の評価を使用する必要があるため注意が必要です。
↓↓その他の評価スケールについてはこちら↓↓
③:性別によって評価項目が異なる
8つの項目のうち、男性は5項目、女性は8項目で評価を行います。
男性の場合、家事に関する項目について評価する必要がありませんので注意が必要です。
結果の解釈について
Lawtonの尺度では、具体的なカットオフ値は設定されていません。
一般的に、点数が高いほど自立していることを示しています。
この評価尺度を用いる際は、点数の大小だけが重要なわけではありません。
具体的には、
- どの項目について、どの程度行うことができるのか
- どういった活動レベルになると行えなくなるのか
といったように、各項目について詳細に分析することが重要です。
面接を通してお話しする中で、具体的なエピソードなどについて聞き取るよう心がけましょう。
さいごに
今回は、ADL機能に対する評価スケール「老研式活動能力指標」について解説しました。
リハビリテーション職員として関わる上で、日常生活活動(ADL)について評価を行うことは、極めて重要です。
使用する機会は少ない評価ですが、知っていて損はありませんので、今一度概要について整理しておきましょう。
以下の記事では、ADL機能に対するその他の評価スケールについて、くわしく解説しています。
今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。